白いダイヤは高値?

天然シラスウナギは透明な姿と希少性から「白いダイヤ」と呼ばれ、高値で取引されます。

人工で産卵からふ化、成長まですべて管理する完全養殖が商業化レベルまで発達していないウナギ。
日本で食卓に上るウナギの99%は養殖ウナギですが、ほぼすべてが稚魚である天然シラスウナギから育てたものです。

日本などの河口で捕獲した天然シラスウナギ。
ここ数年は記録的な不良続きで、希少性が増し、まさに白いダイヤのような高級品でした。

水産庁によると、2020年(令和2年)漁期の国内漁獲量は17.1トンで、過去最低だった2019年(令和元年)漁期の3.7トンの4.6倍になりましたが、安心はできません。
生態が謎だらけのウナギなので、豊不漁の原因はわかっていないのです。

2020年は漁獲量も持ち直しましたが、もしかしたら来年は不漁で、天然シラスウナギの価格も上がるかもしれないのです。

ニホンウナギは現在、絶滅危惧種に指定され、養殖量も決まっています。

「土用の丑の日」など日本人の食卓に欠かせないウナギが「高値の花」と言われて久しいですが、こういった天然シラスウナギの漁獲量が影響を及ぼしているのです。

  • 貴重な鰻だから作業も真剣

    貴重な鰻だから作業も真剣
  • 出荷まで気の抜けない作業が続きます

    出荷まで気の抜けない作業が続きます