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うなぎの名産地:日本の代表的な五大産地とその特徴

うなぎの歴史と養殖について

うなぎは日本では古くから親しまれてきた食文化の一部で、百年以上にわたって養殖技術が磨かれてきました。 明治時代に始まった鰻の養殖は、試行錯誤を重ねながら発展して、稚魚の生態解明、人工ふ化技術の確立、餌や環境の改良など、より美味しい鰻をより多く生産するための努力がこんにちまで続けられています。 全国の産地によって異なる養殖方法や環境は、鰻の味わいや食感に微妙な違いを生み出します。今回は日本での鰻の名産地である五大産地と、その特徴についてご紹介します。  

うなぎの五大産地を紹介

鹿児島県大隅半島 鰻の生産量が最も多く、全国の鰻生産量の約半分を占める鹿児島県(令和3年時点)。 なかでも大隅半島は、鰻の養殖に欠かせないシラスウナギが多く採れることに加え、温暖な気候と豊富な地下水に恵まれ養殖地としても最適な環境があります。 そのため、鰻の養殖が全国に広まって以来、一気に生産量を伸ばし、現在では「鰻といえば鹿児島」と言われるまでになりました。鹿児島県の鰻は、身が締まっており、歯ごたえが良いのが特徴です。 愛知県西尾市 鹿児島県に次ぐ第2位の鰻生産地は愛知県です。 「一色うなぎ」「豊橋うなぎ」などのブランドがあり、なかでも西尾市の一色産うなぎが有名です。池入れからわずか半年前後で出荷されるのが特徴で、「新仔」(しんこ)と呼ばれて若いうちに出荷されます。若い鰻なので脂や身の質が高く、食感が柔らかいです。西尾市の鰻は、タレの味付けが特徴的で、甘辛い味わいが人気です。 宮崎県新富町 鰻生産量第3位の県は宮崎県です。近年、鰻養殖に力を入れている宮崎県は、2023年に「宮崎うなぎ」をブランド化するなど、県の特産として積極的に鰻の養殖事業を展開しています。宮崎県は生産量トップの鹿児島県と同様、日本の南端部に位置しているため、年間を通して暖かく、鰻にとって住みやすい環境です。 静岡県浜松市 浜名湖で有名な静岡県浜松市は、鰻養殖発祥の地として知られています。浜名湖には昔から多くの天然シラスウナギが生息していました。海水と淡水の両方の性質を持った、汽水湖という性質が鰻の生育によかったのです。そのため、現在でもブランド「浜名湖うなぎ」として良質なうなぎが養殖されています。静岡県の鰻は、脂の乗りが良く、ふっくらとした身が特徴です。 高知県四万十川 高知県の鰻生産量は、他の産地と比べるとやや小規模ですが、独自の養殖方法を用いた、個性豊かな鰻が多いことが特徴です。特に四万十川の清流で育つ天然鰻が有名です。地下水で育てられた鰻は泥臭さや独特の臭みが少なく、あっさりとした味わいが特徴です。

自慢のうなぎをぜひ一度ご賞味下さい!

今回は日本での鰻の名産地とその特徴についてご紹介しました。 五大名産地のうなぎを味わい比べ、自分好みの鰻を見つけるのも楽しみの一つです。